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不透明なチカラですが、なにか?

テーマはいろいろ。というか絞れません。2013年7月以前は他のブログサービスからインポートしたので、リンクや画像等がなくなってるかもしれません。

ややこしい「集団的自衛権」の論点を整理してみる

ゆるいまとめ

憲法の解釈変更、集団的自衛権の行使限定容認が閣議決定されました。これが何を意味するのって、ああ〜、ややこしい。

出てくる情報が偏っていたり、周辺の脅威だけが強調されていますが、閣議決定自体、個別的自衛権とどこが違うのか、まったく不透明です。

残業代ゼロが年収1000万円という現実的に意味のない設定や消費税と同じように、この先、どんどん限定が外れていくのかどうか。脅威は尖閣諸島だけなのか。対象はイランまで含むのか。

冷静に、様々な情報やオピニオンを集めて整理してみました。

 

 

 

集団的自衛権としての武力行使可能は、誰が要望しているのか

○アメリカが要望しているとの声

『米共和党重鎮、中国の脅威挙げ「強力に支持する」 集団的自衛権行使』

自民党河井克行衆院外務委員長によると、マケイン氏は「東シナ海南シナ海、サイバー空間、宇宙空間などで一方的で挑戦的な行動を取っている中国の脅威に対して明確なメッセージを送る必要がある」とし、憲法解釈変更を支持する考えを示した。

産経ニュース 14/6/11

 

○アメリカからの具体的な要望は 

『第3次アーミテージ・ナイレポート』 

アーミテージ元国務副長官及びジョセフ・ナイ元国務次官補(現ハーバード大学教授)を中心とした超党派の外交・安全保障研究グループが、日米同盟に関する報告書(日米同盟-アジアの安定を繋ぎ止める-)を公表

日本は、海賊対処、ペルシャ湾の船舶交通の保護、シーレーンの保護、さらにイランの核開発プログラムのような地域の平和への脅威に対する多国間での努力に、積極的かつ継続的に関与すべきである。

日本は自国の防衛と、米国と共同で行う地域の防衛を含め、自身に課せられた責任に対する範囲を拡大すべきである。同盟には、より強固で、均等に配分された、相互運用性のある情報・監視・偵察(ISR)能力と活動が、日本の領域を超えて必要となる。平時(peacetime)、緊張(tension)、危機(crisis)、戦時(war)といった安全保障上の段階を通じて、米軍と自衛隊の全面的な協力を認めることは、日本の責任ある権限の一部である。

イランがホルムズ海峡を封鎖する意図もしくは兆候を最初に言葉で示した際には、日本は単独で掃海艇を同海峡に派遣すべきである。また、日本は「航行の自由」を確立するため、米国との共同による南シナ海における監視活動にあたるべきである。 

海上自衛隊幹部学校 コラム033 12/8/15

このレポートが要求のベースにあるなら、安倍首相の「機雷掃海もしっかり視野に入れる」発言も、思いつきではなく当初から予定されていたのかもしれません。

 

集団的自衛権のプライオリティは低いとの意見も

『米NSC大物が「安倍首相のウソ」明言 解釈改憲はデタラメ』

夜中にオバマ大統領に電話をして、『(日本は米国のために)何が必要か』といきなり聞いてみればいい。その時にどんな答えが返ってくるのか。『1に貿易(TPP)、2に貿易、3に貿易だ』と言うだろう。

日刊ゲンダイ 14/5/15

 

たぶんアメリカからは集団的自衛権関連の要望だけじゃなく、様々な立場から様々な声があるのは間違いないでしょう。

 

 

○国内で望んでいるのは、外務官僚だという見方

解釈改憲「まるで裏口入学」=田中秀征元経企庁長官-集団的自衛権を問う』

外務省の悲願という面がある。集団的自衛権の行使ができなければ、有力国の外交官としては外で胸を張れないという思いがある。防衛省よりも外務省の方が好戦的に見えるが、そこが戦前との大きな違いだ。
外務省も米国が二の足を踏んでいることは分かっている。しかし、この安倍政権の中でやらなければ、次のチャンスはないと思っている。多少無理しても、今やってしまえという気持ちのように見える。 

時事ドットコム 14/04/28

  

『想定例作り、外務官僚黒衣

複数の政府関係者によると、第1次安倍内閣が集団的自衛権の行使容認を検討した際には、外務事務次官だった谷内正太郎・現国家安全保障局長や、外務省国際法局長の小松一郎・現内閣法制局長官らが、首相の意向を受けて行使の想定例を作成。第2次安倍内閣でも、やはり外務官僚出身の兼原信克・内閣官房副長官補が想定事例の検討や調整を仕切る。

朝日新聞デジタル 14/4/6

 

第二次安倍内閣では、6月23日になくなった小松一郎氏を内閣法制局長官に抜擢し、集団的自衛権の理論的支柱としたことからも、外務省主導なのかもしれない。

政治家以外に、集団的自衛権を推進しているのは、外務官僚と安保法制懇メンバー以外の姿は見えなさそうだ。

しかしそうなら、外務省は外交努力による国益追求よりも、「血を流す国でなければ威厳が保てない」という倒錯したプライドから集団的自衛権行使を推進しているのかと勘ぐられてもおかしくないでしょう。

 

 

世論は支持しているのか、いないのか

○3割は強い賛成、3割は強い反対で、残り4割はどっちでもない。

『「集団的自衛権」新聞世論調査の〝からくり〟と自公与党協議の〝落としどころ』

世論も二分されているかのような報道が続いている。5月19日の産経新聞「7割が集団的自衛権を容認」、12日の読売新聞「集団的自衛権、行使容認71%」、19日の毎日新聞集団的自衛権 憲法解釈変更…反対56%」、4月22日の朝日新聞「今国会で憲法解釈変更『不要』68%」

集団的自衛権行使に積極な二紙では賛成が多く、消極的な二紙では逆に反対が多いという、絵に描いたような世論調査結果だ。もっとも、その理由は明快だ。世論調査の際、集団的自衛権の定義の違いと答えに「最小必要限度」を入れるか、どうかである。

 現代ビジネス ニュースの深層 高橋洋一 14/5/26

世論調査の聞き方の違いという視点では、まったく正しい。そうすると、概ね『3割は強い賛成、3割は強い反対で、残り4割はどっちでもない。正当防衛のように「必要最小限度」が加わると、4割は弱い「賛成」』と解釈でいいのではないでしょうか。

ただ、必要最小限度とは、どの程度のものか。高橋洋一氏が書いているように、「あてにできない」と考えるのが妥当かと。

 

 

憲法解釈の変更は違憲なのか

違憲か合憲かを決めるのは最高裁

『社説:視点・集団的自衛権 司法の審査=小泉敬太』

行使を可能にする解釈変更が憲法上「適正」かどうかを最終判断する権限(違憲審査権)は最高裁にある。その時、違憲判決が出ないとは言い切れない。

木村草太・首都大学東京准教授(憲法学)によると、国民の生命・自由を国が最大限尊重すると定めた憲法13条などを根拠に政府が従来認めてきた個別的自衛権と異なり、集団的自衛権憲法に行使を認める根拠規定も手続きの規定もなく、想定されていないという。「政府解釈を変えても違憲違憲。認めるには憲法改正が不可欠」と話す。

毎日新聞 14/6/29

 

2012年12月の衆議院選挙では、一票の格差を巡る訴訟16件のうち、合憲はひとつもなく、「違憲・無効」2件があったにもかかわらず、選挙のやり直しは行なわれていない。微調整をすることで、違憲であることをスルーしている国会、ましてや政府が三権分立を気にかけているそぶりはないかも。毎日新聞の社説は、政治家が紳士的だという前提で書いているんでしょうか。

現在の日本では三権分立が確立されているとは、とても言えないのでは。

 

 

合憲とする意見は見つけられなかった。

安保法制懇座長の北岡伸一氏による「憲法で武力は禁じられているが、武器の使用は禁じられていない」という、憲法の脱法ハーブ的な解釈があるぐらい。

現段階で違憲ではないとする見方として

○「行政府」が「勝手にそう思いました」と言うだけ

行政府が行政府としての憲法解釈をしたということ「以上でも以下でもない」のです。国家権力を構成する三権分立の中の一つの機関である「行政府」が「勝手にそう思いました」と言うだけです。

その際に内閣法制局長官に大きな権限があるように思われていますが、この内閣法制局長官というのは、いわば内閣の顧問弁護士とか、法律アドバイザーに過ぎないわけです。また、閣議決定というのは、あくまで内閣として「決定しました」ということだけです。

Newsweek  何度聞いても分からない「解釈改憲」反対論 14/6/19

著者は合憲化には反対という立場から、いわば閣議決定で騒いでもしょうがない。最高裁違憲判断をさせるよう、大いに騒げばいいという考え。確かに三権分立等、クールな法律論では、そうかもしれません。

ただ上に書いたのと同じで、最高裁から違憲判決を出たとしても、そのときには派兵が行なわれたあと。自衛隊法などが変更されたときに、それに対しての訴訟が起きれば、もしかすると派兵前に判決がでる可能性もあるのかも。

また違憲判決を、時の政府が守るかどうかは微妙だし、安倍内閣なら無視する可能性が大。

 

 

憲法解釈の変更は、アメリカを巻き込むためのものか

○アメリカ政府「尖閣諸島の施政権は日本にあるが、最終的な領有権には関与しない」

オバマ政権はアジア地域での紛争は好まず、中国に対しては宥和路線を追求することとなるでしょう。
その結果、尖閣諸島をめぐる日中間の紛争に「巻き込まれる」ことをアメリカは恐れています。
となれば日本としては米国を「巻き込む仕組み」を作り、抑止力を強化する必要があるのではないでしょうか。

尖閣諸島をめぐり中国との紛争が我が国の領域内でおこれば日米安保第5条が発動されますが、領海のすぐ外の公海上で起こった場合はその適応外となり、アメリカによる日本への集団的自衛権の発動が期待されます。 

 冷静な判断のように思えます。しかしながら、こうも書かれています。

日米安保条約での集団的自衛権の適応範囲が「日本国の施政の下にある領域」としているため、これも再考が必要かもしれません。ちなみに、米韓同盟では適応地域を「太平洋地域」としています。

NHK解説委員室 視点・論点 「安全保障のゆくえ(1)」 13/10/30

これは安倍総理発の要望によって、経営委員まで入れ替えられたNHKの解説です。

であれば、不確かな「アメリカを巻き込む仕組み」づくりに血眼になるのではなく、「有効な安保条約の改定」こそ急務でしょう。 たとえば竹島北方領土は、日本の施政下にはないので、何があっても日米安保は発動しないということでしょうか。

中国が戦略的に尖閣諸島を手に入れようとするなら、日米安保の欠陥を突いて、日本の施政下にあるとは言えない状況にするでしょうし。

 

○米国主導の多国間合同軍事演習「リムパック2014」に中国海軍が初参加

米中両国関係の安定的発展は地域と世界の平和・安定に非常に重要な影響を与える。米中両国関係の改善はアジア太平洋地域と世界の大多数の国々の根本的利益に合致する。中国が招待を受けてリムパックに参加したことは、両軍関係の改善と発展という米中双方の共通の願いと重視をはっきりと示すものであり、米中関係の悪化に対する外部の懸念を解消するうえである程度の助けとなり、一部の国が米中の不和を利用して利益を得て、波風を立てることを防ぐ助けにもなる。

RecordChina リムパックはなぜ中国のために慣例を破ったのか―人民網日本語版  14/6/28

この記事は中国からの見方ですが、少なくともアメリカは中国との協調路線を模索しているように見えます。中国との外交パイプがほぼ壊滅状態の日本とは、かなり異なるポジション。

リムパックに招待しているぐらいですから、やすやすとアメリカが「巻き込まれる」でしょうか。

 

 

アメリカの戦争に巻き込まれるのか

○ 日本の米軍への支援がはるかに容易になると期待

オバマ政権はこれまで、日本がアジア地域でより大きな軍事的役割を引き受けるよう働き掛けてきた。
ヘーゲル長官は、今回の決定により「日本はより広範な軍事作戦に従事できるようになり、日米同盟はさらに実効あるものになろう」とし、「地域や世界の平和と安全保障への貢献を拡大しようとしている日本にとって重要な一歩だ」と評価した。

米政府は、日本の今回の決定により、インド洋での米艦船補給から、北東アジア地域での米艦船に対するミサイル攻撃の脅威の低下まで、日本の米軍への支援がはるかに容易になると期待している。
ある米政府当局者は「我々は、北東アジアだけでなく世界中において、将来起こり得るさまざまな課題への対応で柔軟性が大きく増すと考えている」と語った。

 THE WALL STREET JOURNAL 集団的自衛権の行使容認を歓迎=米政府 14/7/2

巻き込まれるとまでは断定できない。ただ少なくとも間違いが明確になっているイラク戦争など、アメリカの起こした戦争は正義だとは言えない。これからは世界中で、そんな米軍に付き従うことを期待されているようです。

最も確実なのは国防長官の言う、「広範な軍事作戦に従事できる」という期待。

 

ヘーゲル国防長官が北東アジアという言葉を使ったのなら、歯止めとされている新たな3要件に「同盟国」ではなく「わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し」と書かれている。わざわざ「密接な関係にある他国」としたのは、少なくとも北東アジア全体が対象と解釈するのが妥当なのではないでしょうか。

北東アジアとは、Wikiによると「日本、中国本土、満洲チベット東トルキスタン、台湾、朝鮮半島、モンゴル、シベリア、極東ロシア」。

朝鮮半島有事の際は、安倍首相のおっしゃる「日本人の女性や子供を乗せた米艦を守れなくていいのか」という情緒的な設定よりも、「米軍の後方支援をしながら戦闘に参加する」方がはるかに現実的な想定でしょう。

台湾では有事にはならなくても、クリミア半島で起こったようなことがある可能性も低くない。

「密接な関係にある他国」が東南アジアまで含めたものなら、南シナ海で有事が起これば、日本も軍事作戦に加われということになる。 

 

閣議決定直後も、ヘーゲル米国防長官は、再度ほぼ同様の声明を出した。

自衛隊、広範な作戦へ従事可能に…米国防長官

ヘーゲル米国防長官は1日、日本政府が集団的自衛権行使の限定容認を閣議決定したことに対し、「自衛隊がより広範な作戦へ従事することができるようになり、日米同盟をさらに効果的にするだろう」と歓迎する声明を発表した。

読売ONLINE 14/7/2

 

 

中国は、現実に攻めて来るのか

○頻発する異常接近、もはや尋常ではない

『「日中有事」の可能性は -「最悪」を避けるために「万一」を考える』

中国の教育で、戦争は悪だとは教えられていない。中国は「反ファシスト戦争」の勝者であり、来年は戦勝70周年のセレモニーで盛り上がるはず。戦争とは勝利すれば英雄であり、敗北すれば戦犯だ。中国人民共和国は反ファシスト戦争、そして革命戦争の勝利によって築かれた国であり、戦争を否定することは国家の成り立ちを否定することである。

日経ビジネス 14/6/18

 

○中国の目的は、徐々にではあるが確実に日本政府を追い詰め降参させること

尖閣諸島めぐるPR合戦、中国は日本より上手=米軍事専門家』

米海軍分析センター上級研究員を務めるマイケル・マクデビット氏とオバマ政権でアジア・太平洋安全保障担当の国防次官補を務めたウォレス・グレグソン元海兵隊中将は

日本は戦後長く平和主義を貫いてきたにもかかわらず、中国は日本を軍国主義に駆り立てられた攻撃者として描くことに成功していると指摘。その結果、日本に徐々に圧力をかける中国政府の戦略が効果を上げているとの認識を示した。

マクデビット氏は

日本はスタンスを変え、尖閣諸島の領有権をめぐる対立の存在を認めることによって攻勢に出ることができるだろうとの考えを表明。さらに、尖閣諸島をめぐる論争を国際司法裁判所に持ち込み、国際的な行動規定に従うことが正しいと確信していると主張することができると述べた。

つまり軍事的な占領を目的とせず、日本の軍国主義的なイメージを世界にアピールし、日本が降参するのを待つ戦略だというという分析。

仮にそうであれば、集団的自衛権の行使は、中国の思惑通りに進むのかも。いや、それ以前に、閣議決定後に中国政府が出している懸念は、日本に対するものではなく、海外に対するものだと考えれば、世界的な印象操作はかなりのところ成功しているのかも。

WSJBlog 14/3/27

 

○台湾は中国に飲み込まれるのか

『学生たちが立法院を占拠したのは、台中間で経済が一体化していくことへの危機感

台湾では、3月18日以来、立法院(国会議事堂に相当)が学生らに占拠されるという異常事態が続いている。
発端は、台湾が中国と昨年6月に締結したサービス協定に関する審議だ。台湾・馬英九政権は、2010年から中台間の貿易自由化を段階的に進めてきた。

同協定は、必ずしも台湾に不利に設計されたものではない。開放する分野は中国の方が多く、また中国は、他国には門戸を開いていない電子商取引や病院サービスなどの分野も開放する。だが、台湾内には、中国資本の流入によって台湾地場の中小企業が淘汰されるといった懸念や、出版や報道も門戸が開かれることから、中国資本の支配によって言論の自由も失われるのではないかといった不安が根強い。
中国と台湾との間の有利不利というよりも、台中間で経済が一体化していくことに対する危機感と言っていいだろう。1949年以来となる中台閣僚級会談が2月に実施された。その場でも中国側から上記協定の批准を急ぐよう求められたと報じられており、これを中国側からの「圧力」と感じた台湾市民が反発を一層強めた。

日経ビジネス 14/4/1

これは、いわば台湾の香港化を狙っていると言えるかもしれません。香港でも大規模なデモが起こっているけれども、台湾と中国で人・物・金の垣根が低くなれば、数年も要せずに実質的に中国政府の支配下に入るのではないでしょうか。

日本の安全保障にとっては、シーレーンという問題が出てきますが、中台の一体化は当然有事ではありません。アメリカや日本が軍事的に手を出せることではなく、中国が戦略的な拡大を目指すなら、わざわざ軍事力を行使する必要はないということです。

付け加えると、台湾と中国で人・物・金の垣根が低くなるというのは、現在のアメリカと日本の関係と同じです。

 

 

 

日本と中国の兵力の差は

中国軍、日本の10倍の兵力も「質の面で依然として劣る」

イギリスの国際戦略研究所(IISS)が2月に発行した2014年版『ミリタリー・バランス』によると

昨年の時点で中国の軍人は約230万人、日本は24万7000人。作戦用航空機、戦車、潜水艦でも中国は日本を大きく上回っている。中国がそれぞれ2525機、6840両、66隻であるのに対し、日本は630機、777両、18隻である。中国の昨年の国防支出は1122億ドル、日本は510億ドルだった。

だが、同報告書は中国には作戦経験、訓練、士気が不足しているという問題や、指揮系統、対潜戦といった分野に欠陥があると指摘し「ある分野において、韓国や日本などの先進的な兵力に対し、中国軍は質の面で依然として劣っている。米国と比較すれば、その差はさらに大きくなる」と述べている。

 RecordChina 14/4/14

 

自衛隊中国軍にボロ負けする『自衛隊vs中国軍

自衛官が書いた『自衛隊vs中国軍』という本の書評。これによると

陸上戦力

著者いわく、「陸上自衛隊中国軍に対して質的に優っていたことなど過去から現在に至るまで一度もなかった」

航空戦力

中国はF-15イーグルを超える機動性を持ったロシアのSu-27/30フランカー(そのコピーJ-11)約200機と、性能秘密の最新鋭戦闘機J-10を約300機も配備している。 いまや数でも質でも負けてしまったのである。

 海上戦力

著者は中国海軍もあなどれないほど近代化しつつあると警鐘を鳴らす。
そもそも現代の戦争において、一大艦隊決戦など行われることはない。多数の水上艦や潜水艦で海上を封鎖し、経済に打撃を与えることが重要。その点、中国海軍は十分驚異となりうる。海上自衛隊も相手の港を封鎖できるような攻撃力を充実させよ、と著者は主張する。

核戦力

しかも中国は核保有国だ。日本やアメリカまで射程範囲に収める核ミサイルを何十発も持っている。
そのうえ夏型戦略原潜と晋型戦略原潜という、二種類の原子力潜水艦まで所有しているらしい。当然、原潜には日本を狙うことのできるJL-2ミサイルという射程8000キロメートルの核兵器が搭載されていて、本土の発射基地が壊された場合でも、海上のどこからでも150キログラムもの核弾頭の雨を降らせることができるのだ。 

 エキサイトレビュー 13/3/27

 

どれが本当なのかはわからないけれども、中国が核保有国なのは歴然とした事実。『自衛隊vs中国軍』の著者は、なにがなんでも核装備しなければならないと書いているそうです。

 

参考までに、韓国軍との兵力差は

日本の自衛隊を凌駕 ケタ違いの兵力を誇る隣国

休戦中とはいえ北朝鮮と戦争状態にあり、陸軍を中心に総兵力約66万人(自衛隊の約3倍)の戦力を保持してきた。現在は、陸軍兵力約52万人(陸自約14万人)、戦車約2400両(陸自約740両)をはじめ、海兵隊約2・7万人、海軍艦艇約193隻(海自141隻)、空軍の作戦機約600機(空自主要機445機)を擁する。

しかも、予備役は450万人。自衛隊の予備兵力は3・7万人だから、ケタ違いの兵力がよく分かる。

zakzak  13/10/8

 

 

徴兵制は、あるのか

○防衛大の退校・早期退職 イラク派遣前後 急増

自衛隊イラクへ派遣された前後の二〇〇三~〇九年に、幹部を養成する防衛大学校防大)の退校者や、任官後の早期退職者が急増したことが分かった。ピークの〇五年は四割が退校するか、早期退職した。安倍晋三政権が集団的自衛権の行使に踏み切れば、自衛隊から再び人材が流出する恐れがある。
 防大卒業者は任官後、半年の専門教育を受けて幹部の三尉(少尉)となり、以後、急速に昇進する。一般大出身の幹部もいるが、防大卒業者は一期生が一九九〇年に陸海空トップの幕僚長に就任して以降、各幕僚長職を独占。自衛隊のエリート養成校といえる。

 東京新聞 14/6/30

退校者まで含めるのは違うんじゃないかと思って調べると、Wikiによれば『一般の大学入試とは異なり、入校すると防衛省特別職国家公務員として「課業」となるため、入学試験ではなく「採用試験」が正式な呼称である』そうだ。

イラク派遣で四割りほどが退職してしまったのなら、幹部候補者が激減している事態。集団的自衛権の行使が現実になれば、どうなるだろう。

 

○ハイテクな戦いになるため、素人を徴兵するというのは考えにくい

北岡伸一にズバリ聞く! いずれ徴兵制が復活するのでは?

国民の間では「集団的自衛権の行使で徴兵制がいずれ復活するのでは?」という意見が上がっている。これについて北岡伸一氏は、自衛隊の初めての海外活動において、志願者が増えたという例を挙げ、「やりがいと熱意を持った人の志願が増えている。近年のコンピュータの発展によりハイテクな戦いになるため、素人を徴兵するというのは考えにくい」などと述べた。

TV出た蔵  テレビ東京 田勢康弘の週刊ニュース新書 14/5/24

北岡伸一氏とは、安部総理の私的諮問機関である安保法制懇の座長。「やりがいと熱意を持った人の志願が増えている」とは、事実なんだろうか。

目指せ、自衛官というサイトには、平成21年から24年までの応募者数/採用者数が表になっている。確かに応募者数/採用者数ともに増加している。

防衛白書 防衛省・自衛隊の職員の募集・採用では、次のように書かれている。

わが国では、少子化・高学歴化が進み、募集の対象となる人口が減少しており、自衛官の募集環境は、ますます厳しくなっている。このため、防衛省自衛隊では、学校説明会、就職情報誌への広告掲載を行うなど募集活動を充実させ、全国50か所(北海道に4か所、各都府県に1か所)に自衛隊地方協力本部を置き、陸・海・空自で部隊勤務経験のある自衛官を広報官として配置し、志願者個々のニーズに対応しており、学校関係者の理解と募集相談員などの協力を得ながら、志願者個々のニーズに対応したきめ細かい対応を行ってきている。

 やりがいと熱意を持った人の志願が増えている」状況は想像しにくく、一般企業と同じような採用活動を行っている。少子化高齢化の日本で、この先、どう確保するのでしょう。人口が日本の半分以下の韓国で、約3倍の総兵力数があるのは、徴兵制があるから。

 

「近年のコンピュータの発展によりハイテクな戦いになるため、素人を徴兵するというのは考えにくい」とは、かなり矛盾に満ちた言い方で、どこかに戦争のプロを徴兵している国があるのでしょうか。傭兵をリクルートするのなら、理解できますが。

また「ハイテクな戦い」とは、具体的に朝鮮半島有事や尖閣諸島での紛争が起こった場合、ハイテクな戦闘が想定されているのだろうか。極端にハイテクに寄った場合、無人機による爆撃などが考えられるが、朝鮮半島有事では必要性を想像しにくく、また尖閣ではいきなり全面戦争にでも突入するようなシナリオが準備されているのだろうかと想像してしまいます。

また圧倒的な兵力差を上回る、制圧できるほどのハイテクな装備を日本が保有しているのでしょうか。

安倍内閣の成長戦略を見ていると出てきそうなのは、アメリカのように兵役による永住権や市民権の付与という政策ですが、あまり現実的ではなさそうです。

 

 

まんま条件をクリアする、田母神氏の核武装論があります。

日本の核武装論が出てくるのか

核兵器は戦力の均衡を必要としない兵器

核兵器の特質を二つほど挙げてみよう。第一に、核兵器は先制攻撃用の兵器ではなく防御用の兵器である。核戦争には勝者がいない。核兵器は、通常兵器の10万倍とか100万倍の破壊力を持つので、その一発の攻撃で大きな町が一つ吹っ飛んでしまう。

第二には、核兵器は戦力の均衡を必要としない兵器である。通常戦力であれば1対10の戦力比では、戦力1の国家が戦力10の国家の戦争意思を抑止することは出来ない。それは戦えば戦力10の国家が勝つということが予め判ってしまうからである。しかし、核戦争には勝者はいない。その破壊力があまりにも大きいために核兵器一発の被害にさえ耐えることは無理であるから、核の撃ち合いになれば両者負けである。

核兵器について考える 10/3/15

 1対10の戦力比と書かれていますので、日本対中国が念頭にあるのではないでしょうか。

核兵器は防護用の兵器である。核兵器は戦力の均衡を必要としない兵器である。という二つの視点からすれば、現在の与党合意、閣議決定の流れからすれば、当然この先出てくるでしょう。

 

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憲法解釈の変更、集団的自衛権の行使が閣議決定されても、まだまだヴァーチャルで不確かな内容ですし、世論の受け止め方も不確かです。

 

世論調査にしても、「あなたが、あるいはあなたの子供や孫が戦場に行くことの賛否」を聞かないと、集団的自衛権の行使賛成。でも自分以外の誰か行ってきて、というヴァーチャルな結果でしかないです。

行使賛成が多数でも入隊する人が少ないとなれば、じゃあどうするのか。ハイテク、だけではありませんが兵器をたとえば倍増させるために、大幅な増税をするのかどうか。いずれにせよ、民間と人の取り合い、増税による消費の落ち込みなど、経済的な疲弊が不可避かもしれません。

 

もちろん立憲主義としてどうか。法治国家としてどうかという視点も大切ですし、このあとの法整備の中身も重要です。ただ与党は皆、憲法をないがしろにしていることは認識しているでしょうから、自衛隊法の改正など、メモ書き程度の価値しか認めていないかもしれません。

 

安倍総理が本気で安全保障を考えられているのであれば、まず年内にまとめられる日米安全保障条約ガイドライン見直しに、日本にとって有効な内容が盛り込まれるでしょう。仮にアメリカが世界中での集団的自衛権行使を求めているのであれば、日本からも日本の施政権下や領域内という限定ではなく、世界中どこでもという記述が必要です。

それがなければ、日本は世界中でアメリカに付き従うという集団的自衛権の行使について書かれるだけ。つまりは台湾の香港化に似た、日本のアメリカ化にしかならない可能性だってあります。戦略特区構想は、ほぼ経済のアメリカ化ですから。

 

第3次アーミテージ・ナイレポートには「イランがホルムズ海峡を封鎖する意図もしくは兆候を最初に言葉で示した際には、日本は単独で掃海艇を同海峡に派遣すべきである」と書かれているのですから、ホルムズ海峡に単独で行くべきという要望が、現実の要求として出てくるかもしれません。そうなったら、断れるかどうか。

 

もしかすると、米軍の一方面部隊扱いどころではなく、鉄砲玉のような扱いになる懸念だってあります。