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不透明なチカラですが、なにか?

テーマはいろいろ。というか絞れません。2013年7月以前は他のブログサービスからインポートしたので、リンクや画像等がなくなってるかもしれません。

佐野さんは、盗用疑惑に関して週明けにこう弁明するはず

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サントリーオールフリー「夏は昼からトート」キャンペーン

 

2020年の五輪エンブレムに始まった、佐野研二郎さんのパクリ疑惑。ネットで過去のデザインに関するパクリ疑惑まで次々に出てきて、ついにサントリー「オールフリー」のキャンペーン賞品、30種類のトートバッグでは、トートのデザインは、重ねるとまったく一致する完全な盗用がいくつも出てきた。
そして8種類を佐野さんからの申し出で取り下げる事態に。


サントリーのキャンペーンページはお詫びとお知らせとともに、30種類から20種類へ作り変えられている。お盆だというのにね。

現在、専門家を交えた事実関係の調査、検討を開始しているということなんだけど、私はこういう弁明になると思います。

 

 

「夏は昼からトート」デザイン盗用疑惑に関する弁明予想

 

まずお騒がせし、また関係者、応募者にご迷惑をおかけしたことのお詫びからはじまり

「オールフリー・トートバックのデザインは、当社MR_DESIGNのグラフィックデザイナーたちが数百点のアイデアを出し、それを私佐野が荒選びし、数十点のラフデザインを起こしました。その中からさらに細部を詰めながら採否を繰り返しながら、最終的に具体的なトートバック30点へのデザインへ落とし込みました。


イデア作りの段階では、様々な資料やネットからモチーフを探しています。調査の結果その中に、今回取り下げさせていただいた8点に関しては、アイデアを考えたグラフィックデザイナーが参考にさせていただいた素材そのものを使ったまま、最終デザインへと仕上げてしまったという経緯が判明いたしました。


アートディレクターとして、デザインのクオリティばかりではなく、著作権など使用している素材についての把握に努めるのは当然です。職務を怠り、今回の事態を招いたことを深くお詫びいたします」

という流れになるんじゃないだろうかと。
あくまで意図した盗用ではなく、多くの仕事の中でのチェック漏れだということですね。

 

大手広告代理店では、一般的な流れ

 

子会社などは別にして大手広告代理店の本社では、規模に比べて社員クリエーターは極端に少ないです。クリエイティブディレクターやアートディレクターは、多くの人が知っている大手企業のCMを手がけていています。大手企業のCMだから、もちろん大きなキャンペーン。サントリーオールフリーもそうでしょうから、トートバックを作るというような大手広告代理店にとっては雑多な仕事も抱えます。トートバックは著名な佐野研二郎さんに依頼するとなったのでしょうが、外部に依頼しない場合はどうなるか。

ディレクターの下には、将来のディレクター候補である社員デザイナーやコピーライターがいる場合もありますが、その下には、下請けから派遣された数名のデザイナーなどがいます。

 

広告代理店内部でやる仕事は、その派遣された人たちが何案、何十案ものアイデアを出し、社員がピックアップして、ブラッシュアップを指示します。アイデアを出している人たちは、その大手代理店からまとまった仕事を下請けしている制作会社からの出向で、いわば人質。作ったデザインが世の中に出ても、名前が出ることはありません。

 


有名性や権威性というプラットフォームがおかしくなってる

 

世の中に出すときは、有名な広告代理店の名前のある人じゃないと、いろいろとマズイということでしょうね。

たとえば新国立競技場のザハデザインに関して、森元首相は当初いいと言っておきながら、問題が大きくなるとあとから「生牡蠣がドロッと垂れたみたい」と言いだしたりして、要するに判断できない。予算の問題は別にして、誰がデザインしたかというところに有名だったり権威のあることが求められたりする。


広告代理店に依頼するということ自体がそういうことで、実際に誰がやったかということではなく、誰の名前で出したかが重要になる。広告代理店に出すということは、権利関係の確認も含めて責任を負うということ。
大手企業からしても、何百もの案から絞り込まれたものが、有名な人・企業のお墨付きだからと安心できる。
だけどトートバックでは、なんのお墨付きにもならなかった。

 

これって、少し違うけれども、クラウドソーシングの仕組みとも似てる。ロゴを作ろうとするお店などが成果報酬を決めて、案を募る。たとえば3万円で出して50案が応募されれば、ぼったくられず安い買い物ができるし、多くの案から選べたという満足感がある。


でもそれがパクったロゴじゃないと、誰が保障してくれるんだろう。クラウドソーシングで提案したものが採用されなかったのに、まんまパクられてたなんて事件があったのは去年だっけ? 

 

佐野研二郎さんもプラットフォーム?

 

オールフリー「夏は昼からトート」キャンペーンページを見ると、|佐野研二郎デザイン|と明記してあって、売りになってた。どれもセンスいいと思うけど、このトートを欲しいと思う人たちに|佐野研二郎デザイン|タグのような付加価値が求められるんだろうか。

ああそうか、佐野さん自身がプラットフォームになるぐらいの存在なんだと思った。社員の人たちが作った案を、どんどん選んでいくだけの存在だったんだろうか。その過程で忙しさに紛れて怒ってしまったミス? 
私は申し訳ないけど、意図的にやってるんじゃないのという気がする。どうしてかというと、五輪エンブレムのパクリ疑惑について「ぜんぜん似ていないと思った。コンセプトがまったくちがう」と弁明したからだ。
私はああいうシンボリックなロゴで単純化された丸三角四角というモチーフで原色的な構成をしたら、似てるものなんて世の中に腐るほどあるはず。
本人は似ているものがあることは、予想できて当然だと思う。

見た目は似てても、コンセプトが違えば似ていないことになるなんて、法律家の言うことだ。
ギリギリまでそぎ落としたデザインだから、一見似ているものならいくらでもありますと説明していれば、流れは違ったんじゃないかと思う。

 


音楽だってクルマだってファッションだって、世の中パクリだらけ

 

7月に人気モデルを宣伝に使っていたファッション通販サイトGRLの親会社の社長が、デザインを模倣した容疑で送検された。

それはパクられたブランドが何度も「やめて欲しい」と警告していたことからと言われてるけど、現在のところ著作権侵害刑事罰は大部分が親告罪だそうだ。


ネットへの不正アップや引用の出所の明示違反など、難しい問題はあるけど、法的な判断以前に、文化としてパクリがいいのかどうか。

 

上に五輪エンブレムのパクリ疑惑で書いたのとは逆に、中身やコンセプトをパクっても、見た目やイメージが変えて涼しい顔しているのは、ビジネスモデルならいくらでもある。それって儲かればなんでもいいという民度の問題かも。

中国のパクリは露骨だけど、日本のパクリは巧妙。

 


今日のBGM-392【Alva Noto - Uni Acronym】