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不透明なチカラですが、なにか?

テーマはいろいろ。というか絞れません。2013年7月以前は他のブログサービスからインポートしたので、リンクや画像等がなくなってるかもしれません。

デザイン界隈の賞は身内の回しあいなのかについて、経験したことから

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佐野研二郎さんのオリンピックエンブレムが取り下げられて、再公募ということになってるけど、TOKYO2020のサイトでは「詳細が決まり次第お知らせします」ということになってる。

 


しかし今回の問題では、パクリ疑惑だけじゃなく、審査の方法、審査員が皆身内じゃないか。さまざまな賞だって、身内でお互いに回してるんじゃないか、大手代理店の利権がらみじゃないか、という裏側まで暴かれてしまった。
いやあの、裏があるのかどうなのかは明確じゃないけど、少なくとも賞にまつわる現実のつながりは、こんなものどころじゃないだろう。

 

 

 


審査員に挨拶している受賞者

 

1931年から始まった毎日広告デザイン賞というのがある。プロの賞で実際に世の中に出た広告から選ぶ部門と、特定の商品を課題にして新聞広告案を作って応募する部門がある。後者は学生も応募できる。

かつての学生だった私は「学生の皆さんは、プロには出来ない発想で新聞広告に新しい風を送りこんでください」というのになんか燃えちゃって応募し、学生賞に入った。
私はデザインそのものの勉強もトレーニングもしたことない。でもプロには出来ない、新しい風というんだから、学生らしいアイデアの斬新さでいいんじゃんと怖いもの知らずで応募した。

 

授賞式は、帝国ホテル。威厳のある雰囲気で授賞式が終わると、そのままパーティ。超有名な方々がいっぱいいるので、パーティになってもビビりまくり。


学生賞には他の大学の人も入っていたんだけど、パーティが始まって、しばらくその人と話してた。その人が受賞したものは、私からすれば何のアイデアもないし、学生らしくもなかった。プロが作っている中でも凡庸な表現を、金かけて作ってるよなぁ。学生なのに、なんでこんなを作って応募したんだろ、ぐらいの印象。それにしても金ある人だよなと思ってた。


しばらくすると、その人が「挨拶してくる」とその場を離れていった。見てると審査員の中でも、おじいさんっぽい人たちに挨拶してる。あの人たちは誰? プロの重鎮というよりも大学の教授とか、そんな感じだ。

戻ってきたときに「どうして知ってるの?」と聞いてみた。すると、父が⚪️⚪️大学の学長で、あの人たちは子どもの頃からよく知ってるという。へ?は? 私立じゃない大学の学長で、審査員たちを子どものころから知ってる…
なんじゃそれ、とは思わなかった。賞なんて、そんなものだぐらいにしか思ってなかった。


世の中に出た広告から選ぶ部門だって、どうしてこれが賞に入る? なんていう方が多い。

 


オトナになってから知ったのは、どんな賞にだって… 

 

五輪エンブレム騒動で、デザイン界隈の賞だけが取りざたされてるけど、あらゆる賞が何かしらある感じ。昨年北野武監督が「日本アカデミー賞は持ち回りだ」って言ったことで騒動になったけど、たけしさんほどの世界的名声がある人だから、まだ聞いてもらえるし、潰しにかかられたところで痛くもかゆくもないってことだろう。


もちろん明確な証拠はないけど、歴史のある権威のある賞だって、何かしらある。歴史の浅い賞なんて、なおさら冗談みたいだ。

 

エンブレム応募の資格要件に、定められた賞をふたつ以上受賞していることというのがあった。その中でもっとも権威のあるのは東京ADC賞だと思う。
だけど東京ADC賞の中でも最高賞以外は、さほど権威があるとは思われていないんじゃないだろうか。ともかく最高賞は別格だ。


ある年の東京ADC最高賞は、つまらない広告が選ばれてた。当時、仕事をさせてもらっていた人が次点になってた。アートディレクター/デザイナーというよりアーティストだけど、MoMA(ニューヨーク近代美術館)のパーマネントコレクションにも選ばれてる人だ。


その人が私に教えてくれたのは、確かADC会員がひとり3票持って作品を選んでいく。広い会場で札を置いていくんだそう。それで最高賞は、受賞作とその人の仕事が同数で決選投票になった。すると決選投票は、匿名の投票にしようということになったそうだ。
札を置いていく方式なので、見ていれば誰がどれに投票したかがわかる。それを誰がどちらに投票したのか、わからないようにしようというのだ。

結果、その人ではなく、別の人の作品が最高賞に選ばれた。
選ばれたのは大手広告代理店の、ある巨大なキャンペーンだった。大手広告代理店としては、箔をつける必要があったのだろうと邪推してしまうけれども、もちろん何の証拠もない。状況証拠的には、うーんというだけで。

 

権威って、プロセスの不透明さを黙らせるだけの無言の圧力を持ってたから権威だったんだたけど、もう圧力が通用する時代じゃないってことに、権威を持ってる人たちが気付いてないのよね。

 

今日のBGM-393【Underworld - Scribble】

Barking (アンダーワールド)

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