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不透明なチカラですが、なにか?

テーマはいろいろ。というか絞れません。2013年7月以前は他のブログサービスからインポートしたので、リンクや画像等がなくなってるかもしれません。

普通の人たちの不安と存在誇示がつくる、無法地帯

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今日、無法地帯というキーワードがトレンドになっていたのでクリックしてみると、元電通社員がこのところの電通まわりの状況から「広告業界という無法地帯へ」という記事を書かれていた。
それがバズっていた。

 

 

擁護する気はないけれども、まず明確にしておきたいと、こう書かれている。

電通はメディアの支配者でも、日本国の影の主権者でもないということだ。電通で働いたこともない人たち、電通の内部を知りもしない人たちが「電通というのは恐ろしい会社だ」、「日本を牛耳っている存在だ」、「悪の権化だ」と吹聴することに関して、社員たちがどのように思っているか。少なくとも、僕は「勝手に言っておけ。もっと言え」だ。


まあね、そこは牛耳ると言ってしまうと大げさだけど、大企業の経営層や政官界、著名人の縁故者を優先して採用することを何十年も続けていれば、異様な会社にならない方がおかしい。有利な取引をするためのコネ作りに、縁故者を採用し続けているのだから、日本社会の中で特別なネットワークを持つし、それが電通のパワーの源泉だ。
縁故者をすべて解雇してしまえば、いったい何ができるかを想像すれば、元社員の人だって、うぐぐと言葉に詰まるんじゃない。


一応、そこだけは文句をつけておくとして、それ以外はまったくお書きになっている通りだ。と思う。
特にここ。

いいですか、恐ろしいのは電通でもNHKでも安倍政権でもない。どこにでもいる普通の人たちだ。自分の存在意義を誇示するがために、他人の時間を奪うエライさんだ。自分の身がかわいくて、上司からの無理難題をそのまま下請けに押し付けるサラリーマンだ。それを唯唯諾々と飲み込んで徹夜してしまう労働者たちだ。

 

多くの日本人が「唯唯諾々と飲み込んで徹夜してしまう労働者たち」なのかもしれない。自分のプライドか、それとも従順なのか、しなくてもいいほどの対応をしてしまう。


日本人のメンタリティかどうかは別にして

私は受注仕事で、自分や会社のミスや不備、あるいは先方の都合で急遽やらなきゃいけないことが出てきたら、深夜でも休日でも自分で出社して、やってしまう。先日も夜の10時過ぎにメールが来て、明日朝から対応していてはお昼ぐらいになってしまうのでギリギリだ。ならこれからクルマで行って、やってしまおうと考え、出社した。帰宅したのは3時半ぐらいになっていた。翌日は普通に出社。


なんでそこまでしなきゃいけない。昼ぐらいになりますとメール返せばいいじゃない。あるいは、夜中にメールは見ないことにしていると、しらばっくれるとか。

もちろん予定があったり、自分では対応できないスキルのことなら、そうするけど。

 

でもそれで特別感謝されるということはないし、受注金額が上がるわけではない。ということは、自分のプライドなのかな?

考えてみると、自分自身がそれほど嫌がっていないことに気がつく。それが日本人的なのか?

ただ、そんな対応が当たり前だとは思っていない。下の人にやらせたり、外部に無茶振りしたこともない。仕事は仕事。時間内が仕事で、あとはその人自身が、どう考えるかというだけ。

とりあえず自分のメンタリティはいまいちわからない。だけどスタンスは、ハッキリしてる。

 

発注する立場の、特にエライ人は、夜7時以降はメールに対応しない。電話にも出ない。もちろん休日も、なんて人はいくらでもいる。

エライ人は、人より働いてるからエライんじゃないの? とも思うけど、現実にはそうじゃない。
そう、これこれ。

どこにでもいる普通の人たちだ。自分の存在意義を誇示するがために、他人の時間を奪うエライさんだ。自分の身がかわいくて、上司からの無理難題をそのまま下請けに押し付けるサラリーマンだ。

  

そのまま下請けに押し付けるサラリーマンの不安

無理難題を下請けに押し付け、うまくやったサラリーマンが、往々にして出世する。というのが、これまでの日本のビジネス環境。おおむね50代以上なら、そんなのしか、上にはいないという大企業がいくらでもあったと思う。


ところがどこの会社も儲からなくなってきて、そんな中間管理職や平取締役を残しておけなくなった。企業グループの本社なども、ホールディング会社になったりして、極力人数を減らしている。ひとつの企業の中でも、中抜きが当たり前。


そう、世の中変わったんだ。


だから存在意義を誇示するだけの役員や、上から来た無理難題を下や下請けに押し付ける中間管理職なんて終わってる。はず。

ところが形を変えて、似たような「普通の人たち」は生き残っているし、出世している。端的にいえば、コストカッターで無理難題をいう人たち。もちろんスピードも半端なく求められる。


その昔、ホリエモンが「消しゴムを買うのにも、3社からアイミツを取れ」と言ったことが象徴するように、見積もりを複数社から取る手間、見積もりを出す手間と、消しゴムを安く買えた、あるいは売ったことの利益と、かかる手間とが釣り合わない。釣り合わなくても、コストカットをぎゅうぎゅう迫ったり、納期を最短にできることが、出世の条件になってきているように思える。

特に投資会社が経営権を握ってれば、なおさらだ。

 


それをやれる人は、それほど無理難題を言わない

手間とが釣り合わなくても、「安くしろ」のプレッシャーを下に外にかけ続ける人は、それだけしか出来ない人が多いように思える。
たとえば営業でも経理でもマーケティングでも販売でも、実際にその業務をやってきて、実績をあげてきた人は、その仕事の大変さをそれなりに理解しているから、ただ「安くしろ」なんて言わない。

ほとんどやってこなかった、あるいはやったことのない人だから、容赦なく無理難題やプレッシャーをかけることができるのだと、私は思う。


さらに以前も書いたことだけど、今は悪いとこ取りが横行していて、外資のドライさで、日本的な過剰なおもてなしを求める。外資なら、価格は仕様がハッキリしている。たとえば「この部品を買う」、それだけの価格を出せと。

でも悪いとこ取りは「キレイに包装するのが当然だろ」「指定の日時に社員が直接届け、チェックするのが当然だろう」と“契約外”の日本的常識を持ち出すて無料のサービスにしようとする。

 

そんな悪いとこ取りをやれるのは、自分が無理難題をふっかけ、プレッシャーをかけることしかできないことを、どこかで理解しているから。だから不安で、〝買い物上手〟の存在意義を誇示する。そんな自分の立場を作ってくれる組織を死守しようとする。

 

これってなんか、言われてる第二次世界大戦の日本軍の将校みたいじゃない。「日本兵下士官は勇敢、士官は無能」 兵站を考えない、玉砕覚悟で戦わせる、自分は戦わない、先に逃げる。

 

 

でも「広告業界という無法地帯へ」で書かれているような「電通という会社、広告業界という特殊な世界」だけに当てはまるんじゃなくて、どこの会社でもどこの業界でもあることだと思うよ。
それが大企業とか目立つ業界じゃなければ、ブラック企業、ブラックバイトってなるだけで。

 

そういう「普通の人たち」からは、逃げるしかないのよね。

いくらなんでも、叩くとか強要するしかできない人が出世できる時代は、そろそろ終わると思うけどね。

 

 

 今日のBGM-429【アン・ルイス - あゝ無情】

JUJUがこの曲の合いの手バージョンをテレビで演っていて、面白すぎた。でもJUJUの新譜には「ああ無情」は入ってない。

アン・ルイスは最高だわ。作詞は、湯川れいこさんらしい。歌詞も最高。と、今の世の中は、昭和な高度成長期の価値観を持つ普通の人たちがいっぱいいるのよね。

 

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