私は食べさせられる-2

福島県産牛が、セシウム汚染されているという。岩手県産を偽造しているものもあるそうだ。
そりゃもう当然といえば当然で。

ニュースが流れたとき、奥さんに聞いてみた。牛肉は買うの?　と。そしたら、うちは牛肉なんて、そもそも買ってないじゃないとおっしゃる。確かにうちは肉の消費量、かなり少ない。夏場だと豚肉で冷しゃぶするぐらいだ。ちょっと、安心した(笑)　
うちの野菜や果物、3.11以降、ほぼ100％福島県産だ。直後は手に入りづらかったけど、今はCOOPでわざわざ福島県産と指定して配達してもらってる。なんでかというと、奥様がおっしゃるには首都圏に住んでて、無自覚に電気を使ってた。私はずっと原発反対なのに、オール電化にまでしちゃってと。
せめて福島を支援したいから、福島県産を買うんだと。20年後、30年後、それでガンになったところで、どうってことないでしょうと。そう言われれば、その通りだわ。最初は驚いたけど、私も納得した。生命保険も増額されてなかったし(笑)

実際のところは、オール電化といっても夜間電力でお湯を沸かしてるし、高気密高断熱住宅だから、消費電力は少ない。それでも無自覚に電気を使ってきたという、後悔はある。

福島県の飯舘村は、そもそもオーガニックやマクロビオテックが盛んだし、「日本で最も美しい村連合」に加盟してて自然や景観も大事にしてた。それがこの原発事故で、20km圏外だったのに計画的避難区域どころか、ドイツの調査だと人が住んじゃいけないエリアとさえ言われてる。
飯舘村は、福島原発が出来る時から反対だったそうだ。もちろん補助金とか箱モノとか、そういう潤うことはなにもなく、被害にだけあった。やってられないよね。
3.11直後にテレビに出てた東大の先生方には、電力会社や国から研究費や様々な名目で過去5年間に合計約8億円も流れてたそうだ。
原発がいい悪い以前の問題として、得するから支持する賛成する研究するっていう構造。米軍基地なんかも一緒で、いい悪い以前の問題として、得するから賛成するというのはお金の問題だけじゃない。基地問題をまったく抱えてないところに住んでて、国防のためには必要だとメリットだけ享受したい人たちが少なくない。
原発も基地も、直接的な“被害”がないところで、メリットだけもらいながら賛成するっていうのは、民主的なんだろうか。主義はどうでもいいや、人間としてどうなんだ。

どうしても必要なら、そこに持ってくる。広瀬隆さんは、あんまり好きじゃないけど、「東京に原発を!」という主張は画期的だった。お台場に原発をというのもokだ。
ある大学生が、「原発をなくして、雇用を減らして、年金を維持するなんて大きな矛盾だ」とツイートしてた。いやいや、因果関係の考え方がおかしい。将来への不安は理解出来るけど、年金は原発関係なしに破綻してるんだし。でも日本って、ずっとそういうクソ理屈でやってきたのよね。電力を減らしてどうなるのかということより、新しく生まれる需要や技術革新を考えた方がいい。三菱化学が「塗る太陽電池」に、実用化のメドをつけたという。世界から注目される、スゴいイノベーションだ。
評論家が「原発なくしたら、電力が安定供給されないから、製造業は大企業から海外に移転してしまう」と言ってた。いやいや経営者が理屈をいろいろつけても、基本は円高と人件費の高さで、移転は進んでるのよ。大量生産の製造業は、そのうちアフリカにでも移転しちゃうかもしれないんだし。
だいたい一般人でも大所高所からもの言う人って、思惑を隠してたり、なにかに浸ってるのよね。

やっぱり得するからとか、限界に来てる仕組みを維持するために、という発想が、おかしい。ここが変わり時なのよね。
あ、あの私は原発も全廃しろとは思ってないんだけど、汚染されてるかもしれない野菜や果物を毎日食べてるんだから、いいでしょ(笑)　米軍基地のいらないとは思ってないんだけど、戦争時は多少なりとも騒音被害があるところに住んでるんだから、いいでしょ(笑)
どっちも完全になくせって今決まっても、20年30年先のことだから、全廃でもいいんだけど。

今日のBGM-21【ケミカル・ブラザーズ -Setting Sun 】

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