不透明なチカラですが、なにか?

テーマはいろいろ。というか絞れません。2013年7月以前は他のブログサービスからインポートしたので、リンクや画像等がなくなってるかもしれません。

エブリデイ・ロープライスの食物連鎖

世界最大で史上最大の企業といわれるウォルマート。銃弾までも安く販売していたのを、マイケル・ムーアに映画で叩かれ撤去したぐらいで、とにかく何でも安く売っている。らしい。

だって日本にはないから、実体は知らないもんね。日本では西友が子会社だけど、それほどの規模ではないし。

 

ウォルマートエフェクトという言葉があって、徹底的な低価格を実現するため、従業員の給与を切り下げる。納入業者へ価格切り下げの圧力をかける。それらが、社会に重大な影響を与えるということなんだけど。

実際に納入業者は、バタバタと潰れているそうだ。ウォルマートの出店担当者は、狙いをつけた街に立つと、ここの小売業で何軒残るかと賭けをするという話もある。

本当かどうかは知らないけど、エブリデイ・ロープライスは、そうしないと実現しないだろう。そもそも安ければ買うという消費者が問題で、結局は自分たちのところに戻って来るという連鎖を想像すらしないんだろう。

 

とにかく、そんな人を人とも思わないウォルマートが、最近接客にチカラを入れ始めているという。極限までの効率重視なら接客なんてするはずないのにと思っていたら、アマゾンに売上を食われているという判断から、そうしているらしい。

アマゾンの方がロープライスかとどうかはわからないけど、出かけたくない人たちだって大勢いるだろう。それにウォルマートもネット通販にチカラを入れているが、品物の受け取りを店舗にした人たちは、ついで買いをするからという理由らしい。まさに020だけど、実店舗を持っている強みはそういうところに出てくるし、強みを活かさなければ、安さでもアマゾンに負けてしまうかもしれないという危機感だって持っているだろう。

購入の判断に店員のサポートがいる消費者だった、いっぱいいるはずだ。

さあ、このことによって、人を人とも思わないウォルマートの人事施策が多少なりとも変化するんだろうか。

 

アマゾンがウォルマートを食っても、アマゾンはネット企業である強みを活かして、巧妙に税制から逃れる。本社をアメリカ国内のタックスヘイブンに移して、納税額をミニマムにし続けるだろう。

独特の理屈で、知られているように日本の消費税も払っていない。

 

ウォルマートとアマゾンという補食者同士の喰い合いは、いわば恐竜同士の殺し合い。見ていて面白いけれども、この食物連鎖ピラミッドの頂点に立つ捕食者たち。こいつらを分解する者は現れるんだろうか。

現れなきゃ、経済という生態系は成立しなさそうだ。

アマゾンがウォルマートよりまだマシなのは、政治を左右しようとしていないところ。たぶん政治によって、分解者が出てくるか出てこないかが決まりそう。

 

これって何もアメリカだけの話じゃなくて、日本でも似たような構造は、いっぱいあるのよね。

 

 

今日のBGM-318【 Vitalic - Fade Away 】

殺しの連鎖