ドローンがここまで来ちゃったら、どうなるんだろう
先日知り合いのカメラマンが、GoProで撮影した映像があるから見てくれと言ってきた。ドローン飛ばして、海で撮影したものだった。ちょっと驚いちゃって。
そんな新しもの好きでもガジェット好きでもないし、だいたいスチールのカメラマンだ。GoProでムービー撮るなんて、どういう心境の変化だ。
だけど、それだけドローンとGoProの組み合わせが、カメラマンの間ではメジャーになってるってことね。
私はたぶん2年ほど前に、GoProで撮影をしたことがある。合気道の合宿にカメラマニアでガジェット好きの人が持って来た。それは面白い。多人数取りを撮ってみようと私が言い出して、仕手の額に装着してやってみた。
どんな映像になったかというと、これが速すぎて、さっぱり意味不明な映像。打ちかかってくるスゴイ形相が写ったと思ったら、瞬間的に画面から消えるだけ(笑)
とまあ、そんな風に書いても、普通はGoProもドローンも知られてないかも。
GoProというのは、多目的に使えるアクションカメラ。
GoProの公式チャンネルが出している動画。アウトドアスポーツで使われていることが多い。最近、犬にも装着できるアクセサリーが出た。
そしてGoProだけじゃないと思うけど、とにかくテレビでもやたらと、ドローンを使った映像を見かけるようになった。最近ではおととい、日テレ系の『月曜から夜更かし』で株主優待券だけで生活する投資家の桐谷さんが帰省。海に入って行く場面で、いきなり空撮になったから驚いた。
これはドローンでお手軽に出来ちゃうから、ディレクターがやってみたかっただけよね。だって、水着の桐谷さんを空撮したって誰も喜ばないし(笑)
ドローンとは、無人の小型飛行機のこと。一般的に使われてるのはマルチコプター型が多いと思う。
もうあちこちから出てて、Amazonでもバンバン売られてる↓
知り合いのカメラマンの持っているマルチコプターは、スマホで操縦。数字はハッキリ憶えてないけど、見えないほど遠くまで行っちゃったら、GPSで勝手に戻ってくるという。それは、すんげぇわ。
Amazonは、ドローン配送に本気なんだそうです
去年の12月、突如Prime Airというドローンを使って注文から配達まで30分を目指すと発表したAmazon。ピザのデリバリーかよ(笑)
と思うけど、Amazonの想い描いてる未来は、こんな感じらしい。
いやいや、航空法とかいろいろあるからダメでしょ。技術的には将来的に可能になったとしても。Amazonの投資家対策や話題づくりでしょうと思っていたら、夏頃から「米航空局に実験を申請」とか、いろんなニュースが出てきた。
どころか、こんな記事まで出てきたので、ビックリもビックリ。
ドローン配送のPrime AirにAmazonは本気だ―NASAの宇宙飛行士など多数の人材獲得 - TechCrunch
TechCrunchから引用
Prime Airはマーケティングのための話題作りなどではないらしい。Amazonは最近宇宙航空工学の分野における重要人物を何人もスカウトした。この中にはNASAの宇宙飛行士やMicrosoftの研究者、さらにはGoogle Earthの元となったスタートアップ、Keyholeの共同ファウンダーまで含まれる。
マジか!? しかし
FAA(連邦航空局)もPrime Airに友好的ではない。去る6月にFAAはPrime Airを名指しでドローンを商業的配送に利用することをを禁止した。
だよなぁ。航空行政がぐちゃぐちゃになるし。あっちこっちで宅配便みたいなのとか、ピザとか弁当のデリバリー用ドローンが飛び交ったら、都市部は大変なことになりそう。
ところがAmazonが人を集めてるのは飛ばすための技術的なオーソリティだけじゃないそうだ。「ドローンの合法化運動を組織する準備を進めている」ですって。
ニューヨークではドローンを飛ばすこと自体、グレーゾーン?
GIZMODEには、こんな記事が出ていました。
NY爆発事故現場にドローン出現。飛ばしていたのは誰? : ギズモード・ジャパン
今年3月、ニューヨークのハーレム地区でビル2棟が爆発・倒壊する事故が発生。大勢の人がスマートフォンのカメラで現場を撮影してSNSに投稿。そんな写真の中にドローンが映り込んでいたので、一体誰が飛ばしてるの?と一部で騒然となったという。
その後、撮影していたのはドローン写真愛好家で、撮った写真は報道機関に売りたいと話していたそうです。
そして、こう書いてあります。
事故現場の真上で、警察とか消防関係でもない第三者が、撮影目的でドローンを飛ばすのが問題ないかというと微妙です。またこんな状況でなくても、そもそもニューヨーク市内でドローンを飛ばすこと自体が法的にグレーなのが現状です。
こういう例は、日本でも出てくるでしょうね。最近では、広島の土砂災害の現状を、テレビ局がドローンを飛ばして撮影していました。
北米では「ドローンによる盗撮被害」が急増
カナダのヴァンクーヴァー警察によると、今年、ドローン関連の苦情を13件受けており、そのうち10件は5月以降だという。全体としては大した数字じゃないですけど、5月以降に10件となると、普通に考えるとこの後はとんでもない件数になりそうです。
5月からいつまでかというと、どうも8月の中旬のようです。
WIREDの記事です。
高層ビルの窓から覗く、ドローンの目:北米で連発する「ドローンによる盗撮被害」 « WIRED.jp
この記事の中には、
「うちのテラスから数十cmのところに、派手に光るドローンがいて、カメラをわたしに向けていた。未来社会は不気味なものだ」とツイートし、Youtubeでその時の様子をアップした人のことが書かれています。
日本でも高層マンションなどでは、覗かれる心配がないと思いながら生活してる人も多いでしょうし、一戸建てでも空から覗かれることはないと思っているのが普通でしょう。
盗撮被害って、これからはいくらでも出てきそうですね。日本の法律はどうなっているんでしょう。きっと想定していなさそうです。
災害被害者をWiFiで探し出すドローンが開発された
これもWIREDの記事ですが、スイス連邦工科大学ローザンヌ校の大学院生たちが、携帯電話が発するWi-Fi信号を検出するドローンシステムを開発したそうです。
災害被害者をWi-Fiで探し出すドローン、大学院生が開発 « WIRED.jp
WiFiの他にもドローンに、熱探知カメラや、雪崩ビーコン(雪崩で埋まってしまった場合に備えて登山家が携行する無線機器)など、既存の検出技術を搭載することも可能だと書いてあります。
なるほど、です。熱探知カメラは災害時には、威力を発揮しそうです。
災害時に威力を発揮といえば、3.11の直後、米軍がグローバルホークという無人偵察機を福島原発上空を飛ばし、撮影しました。同じ無人といっても、マルチコプターと呼ばれるものとは大きさもかなり違うでしょうし、電子光学・赤外線カメラのほか、雲を透過するレーダーも搭載しているそうですから性能も違いすぎですが。
でもその時の映像を公開すると報道されていたと思いますが、どこにも出てないですよね?
米無人機で内部撮影へ きょうにも福島原発で - 47NEWS(よんななニュース)
このグローバルホークですが、現在三沢基地に米軍が二機暫定配備しているそうです。無人偵察機をアメリカに依存するのもどうかと思いますが、こんな記事があります。
日本が世界最速ピッチでドローン配備 : ギズモード・ジャパン
戦後の平和憲法で戦争放棄した日本が先月、集団的自衛権行使容認を柱とする閣議決定を行って、まずやったのが…ドローン調達です。
日本は向こう10年間でドローン(UAV)航空隊プログラムへの投資を300%増やし、30億円投じる予定とのことです。それが本当なら、日本は今や世界最速成長中のUAVプログラム保有国ということになります。
専門家の間からは「将来この空域でドローンの小戦闘が起こる確率は”極めて高い”」と指摘する声もあがっています。
そう聞くと、なにやらキナ臭くなってきますが、今の日本の流れだと、当然ドローンだけじゃなく、無人の兵器調達に傾斜するでしょう。
抑止力として、ドローンを使うのはどう?
無人偵察機はもちろん、無人爆撃機まで持ちそうです。無人の爆撃機まで持つぐらいなら、抑止力としてはGoProを搭載したドローンを1万機ほど保有して、領海内、特に尖閣諸島や竹島周辺にふわふわ飛行させ、領海侵犯など何か事が起こったら、即座に世界中に発信。Youtubeなどで騒ぎ立てるというのは、どうでしょう。
今まで何があっても隠してたり、ニアミスがあってもお互いに向こうがやってきたとか非難し合ってるからダメで、即座に公開。
子どものケンカみたいですけど、だいたい嘘八百を世界に発信する子どもみたいな国々を相手にするなら、それが効果的で気がします(笑)
今日のBGM-353【 奥田民生 - 風は西から 】
この曲も、このMVもとても好きだ。
機械もロボットもアトムの時代から、日本では人間的に描かれてた。