不透明なチカラですが、なにか?

テーマはいろいろ。というか絞れません。2013年7月以前は他のブログサービスからインポートしたので、リンクや画像等がなくなってるかもしれません。

逃げ場のない完全監視社会を描く[パーソン・オブ・インタレスト]と共謀罪な未来

f:id:F_chikara:20170606140516j:plain

 

奥さんが「ヘーすごい!」と声を上げてたから、何が?と聞くと、純国産衛星によってGPSの誤差が数センチになるとテレビでやってたらしい。
あー、あれね。6月1日準天頂衛星「みちびき2号機」を載せたロケットが打ち上げ成功。あと2号打ち上げに成功すれば4基体制になって、常に1基が日本上空にとどまって、誤差数センチ高精度な位置情報サービスが利用できる。
そうすれば隊列を組んだトラックやトラクターなど無人の自動運転車の運用なども本格的にできる。4基体制は2018年の予定ってやつね。


そう、クルマのナビはいきなり大幅にズレたりする。歩いているとき、スマホGPSオンでGoogleマップの案内を使うと、すんぶんもズレずにとんでもない抜け道を表示したりする。いまでもかなり便利だけど、誤差数センチというのはまた別世界だ。
(もっともデバイスが、日本版GPS信号に対応している必要はあるけど)

 

そこに奥さんは驚いたのだけれど、GPSはこの先共謀罪にも関係してくるだろうし、なにより軍事技術だ。ということを私が言うと、さらに驚いてた。

たぶん北朝鮮ICBMを打ったとしても、衛星測位システムを持ってないのだから、それほど正確な位置には到達させられないんじゃないだろうか。それは逆に恐ろしさが増すけど。
そもそもGPSは、アメリカの軍事目的で開発され、現在は米国防総省の管轄。ビル・ラディンをドローンで攻撃したときもGPSが使われたはずだ。アメリカが地上戦を行うときも爆撃するときも、GPSは欠かせないだろう。アメリカのものだから、いつ使えなくされるかわからない。それで各国は、独自の衛星測位システムを構築に動いているという。

 

この記事では日本も「QZSS(準天頂衛星システム)と呼ばれる日本独自の測位衛星システムの構築を進めている」としているが、これは「みちびき」とは別物?

 
まあどっちにしろ高精度な位置情報システムには、バラ色の産業革命だけじゃなく、裏の顔もあるってことだ。スマホを持つ人の位置を常に追跡できるし、戦争もかなりの部分、無人でやれてしまう。

 

そこにはこんなことも書かれている。

将来的に安全保障上の問題などから利用を一時的に制限されてしまう可能性もゼロではない。実際にコソボ紛争の際に米国は一時的にGPSの精度を低下させ、その影響を受けてヨーロッパの民間航空機が大きな影響を受けたと言われたという説がある。

 


SFチックな設定が、現実を先取りしている[パーソン・オブ・インタレスト]

戦争までは含まれてないけど、共謀罪が目指しているような世界を描く、J.J.エイブラムスの[パーソン・オブ・インタレスト]という海外ドラマがある。アメリカでは、ファイナルシーズンが終わったそうだ。たぶん始まったのは2012年。スノーデンが暴露した、NSAによる世界中のあらゆる通信経路を通過する情報の監視以前にスタートしたはずだ。


[パーソン・オブ・インタレスト]では、9.11後、テロを未然に防ぐためアメリカ政府によってあらゆるメールや通話は盗聴されるようになった。それらの情報を元に犯罪を計画段階で阻止するため、開発された「マシン」と呼ばれるAIによる犯罪予知システム。「マシン」が予知した、犠牲者が大勢出る「有用」な情報はNSAやFBIに引き渡される。「無用」とされた犯罪予知情報は毎日消去される。という設定だ。


アメリカのドラマにしては結構複雑だけど、これがかなり面白い。スノーデンが暴露したような監視をあって当たり前の前提にしている。なによりAIによる監視は、まずプログラム次第で有益なものにも邪悪なものにもなるとして描く世界観も、なかなかいい。

ドラマでは、「マシン」のライバルとなる邪悪なAI「サマリタン」が登場し、国家が持つ盗聴情報を奪おうとする。しかもそれをするのは民間会社。仕組みを国に採用させ運用は自分たちがやろうと企み、「サマリタン」の有益性を示すため、様々な犯罪を起こす。

 

 

Amazon - パーソン・オブ・インタレスト〈ファースト・シーズン〉 コンプリート・セット

 

あくまでSFだけれども、どこかの国でやろうとしていることと似ている。テロ等といいながら、テロにつながる項目はごくわずかで、なんでもかんでも犯罪を入れ込んでる。法務大臣でも、解釈できないほどのあいまいさ。つまりは運用するためには、全部監視するぞと。

 

 

アメリカからの圧力に便乗する日本のパートナー

共謀罪も秘密保護法、そして安保法制や憲法の改正もアメリカの要求だとする説もある。

日本版GPS衛星を打ち上げるのだって、アメリカのなんらかの承諾が必要だろう。アメリカに日本に求める必要性があるとすれば、GPS衛星を維持するため、同盟国としての負担させろとか、中国の監視とか考えればいろいろ考えられる。

が、日本にも産業面でさまざまなメリットがあることは間違いない。そしてそこに乗っかって、都合よく使うのが定石だ。

 

NSAによる世界監視を暴露したスノーデンが、映画公開に向けての日本へのメッセージというページがある。

それによると、スノーデンはNSAの仕事を請け負うデルの社員として2009年に来日。米空軍横田基地内にある日本のNSA本部に勤務していたという。

スノーデンが働くNSAビルには、日本側の「パートナーたち」も訪れ、自分たちの欲しい情報を提供してくれるようNSAに頼んでいたという。が、NSAは日本の法律が政府による市民へのスパイ活動を認めていないことを理由に情報提供を拒み、逆に、米国と秘密を共有できるよう日本の法律の変更を促したというのだ。

これには日本側のパートナーが誰かということは書いていない。でもパートナーたちが欲しがった情報が、軍事的な安全保障やテロに関することであるわけがない。 

安全保障に関することなら、ルートが違うはず。普通に考えれば、産業スパイ的なことだろう。

こんな文章もある。ウィキリークスが公開した文書によるもの。

NSAが少なくとも第一次安倍内閣時から内閣府経済産業省財務省、日銀、同職員の自宅、三菱商事天然ガス部門、三井物産の石油部門などの計35回線の電話を盗聴していたことを記す内部文書が公にされた。

対象分野は、金融、貿易、エネルギー、環境問題などで、いずれもテロとはなんの関係もない。米国が表面上は「友好関係」を強調しながら、日本のなにを監視しているのかがわかる。NSAと緊密な協力関係にある英語圏の国々、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダにも一部共有されていた(これらの国々はNSA文書で「ファイブ・アイズ」と呼ばれる)

NSAが世界を監視するのも、安全保障やテロ抑止のためといいながら、経済面での交渉でアメリカが有利になるための使われているのは以前から言われている。

同様に共謀罪がアメリカからの圧力だったとしても、それに乗っかる日本側がテロ防止にだけ使うわけがない。 

 

 

Amazon - シチズンフォー スノーデンの暴露 

 

 

完全監視社会になったら、どうなるか

昨年、大分県警別府署が野党の支援団体の敷地に隠しカメラを設置したという事件が発生した。

これって、大分県警が独自の判断で、勝手にやったんだろうか。そんなわけないだろうよ。指示したキャリアはきっと逮捕されるどころか、出世するんじゃないだろうか。

どうも安倍総理とその周辺は、自分のお友達は過剰に優遇するけど、支持しない人たちを許せないみたいだ。

 

今までも盗聴や盗撮はやってるけど、これから警察や検察は政府のお墨付きがあると、大ぴらに誰に対してもやるかもしれない。

 

週プレNEWSでこんな記事が出てる。


これによると、告発者がコピー用紙を盗んだ罪で逮捕されたとある。

2003年に、週プレで(当時)消費者金融最大手の武富士の不祥事を追及する連載をしたときのことです。このスキャンダルで創業者の武井保雄会長が逮捕されることになったのですが、なぜか、不正を告発した元法務課長までもが窃盗罪で逮捕されてしまったんです。内部資料をコピーして外部のジャーナリストに提供した際、会社のコピー用紙を盗んだという容疑でした。内部資料には武富士から警察幹部らに大量の金券が贈られていたことを裏づけるモノもあり、幹部らはこの連載によって免職などの処分に追い込まれました

 

警察幹部がワイロをもらっていたことまでバラされた報復に、「コピー用紙の窃盗」で逮捕したってことね(笑) 笑いごっちゃないですけど、笑える。分かりやす過ぎる(笑)

 

そしたらさっき、笑えるけど笑えないニュースが出てきた。

いやもう国有地を8億円値引きしてあげた記録は、なんにもありません。交渉の経緯もなんにもありませんと言い続けた人が国税庁長官だって。

税務署の親玉が、この人になるってことは、企業や自営業、個人事業主からキリキリと税金を取り立てたる。その税金は好きに使わせてもらうぜ。記録は残さずに、忖度で。って感じになるわけね。

昔から大企業が政治に逆らったら、国税庁が来ると言われてたけど、これからは個人にも税務署からお尋ねが来るかもね。

 

これからは警察だけじゃなく、税務署も何するかわからないヤバい世界がやってくるのかも。

だって監視されてないのは、取り締まる側だけなんだから。

 

赤信号渡っても別件逮捕されるかもしれないし、Suicaとかの記録なしに電車に乗っても経費に認められないかもね。

 

監視社会になるのはある程度仕方ないとしても、いちばん恐ろしいのは誰がどんな理由で盗聴や傍受してたか、その記録なしに監視すること。

監視する指示する側が証拠を残さなくていいという仕組みなら、やりたい放題。

 

今日のBGM448【 High Contrast - Shotgun Mouthwash 】 

T2 トレインスポッティングのサントラは、いい曲ばかり。疾走感は希薄になったもののLust For Lifeは、Prodigyリミックスで新曲みたい。アンダーワールドは、なんか残念だけど。

Amazon - Ost: Trainspotting 2 CD, Import