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不透明なチカラですが、なにか?

テーマはいろいろ。というか絞れません。2013年7月以前は他のブログサービスからインポートしたので、リンクや画像等がなくなってるかもしれません。

「時給1500円」で日本は滅ばねぇわ 

zasshi.news.yahoo.co.jp


という記事がヤフートップ掲載になったそうだ。トップ掲載というのは、アクセスがそれだけ多かったからトップになったんだろうか。
だいたい滅ぶとか、その手の大げさな言い方はウソがほとんどだ。たぶん書いてる本人だって、「日本が滅ぶ」とは思っていないだろう(笑) どうも賛同している人の方が多いみたいだし、ちょうど「マクドナルドが今期131店舗閉鎖」なんていうニュースが出たから、さらに「滅びる」支持が勢いを増しそうだ。

 

それは、ちょっとなぁ。滅びる論でも、時給上げろ論でもない、あえて違う視点から書いてみる。


昨日、「ファストフード世界同時アクション」のデモがあった

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「ファストフード世界同時アクション」とは、ファストフード店などで働く人の賃金アップを求める世界的な運動なんだそうだ。デモでは「時給1500円の実現」を訴えていた。画像は、そのバナー。


このデモに関して、マクドナルドが時給1500円になったら、日本は滅ぶだろうよ。高コストになったら競争が出来ないからオートメーション化が進み、雇用が減る。あらゆる人件費があがれば、国内産業の空洞化が進むと言っている。

それはもう、たぶんそうだろう。いやでもそれって、時給のせいなのか? それほど時給が大きな要素だとは、思えない、
機械化・オートメーション化は、あらゆる産業でどんどん進んでる。人件費が上がろうが下がろうが、機械化はどんどん進行するはずだ。
産業の空洞化は、円高の時から製造業の海外移転が進行し、その一方で日本ならではの品質を求めるところは国内化が進んでいるなんて報道もある。それでも大勢としては海外進出が進みんでいるように思う。
それを全部「時給が上がると」に流し込んでいいものだろうか。


注目されないから、ほとんど出ない地代と社会保障費の問題

昨日、実は私も偶然このデモに遭遇してた。いやデモじゃなく、渋谷駅前での街頭演説みたいなことをしてる時に通りがかった。立ち止まりもしなかったけど「東京は比較的時給が高いですね。物価が高いから当たり前だという意見もありますが、いまや物価は全国どこでも同じなんです」みたいなことを言っていた。

いやいや違うだろと、内心つっこんでた。圧倒的に東京が高いのは、家賃だ。ファストフードでアルバイトして東京で暮らすのは、難しいだろう。かなり郊外に行けば別だけど、そんなに交通費を払ってくれるところなんてあるんだろうか。
新卒の就活だって、採用が決まったら近くに住みますという人がいる。学校が有利だからと、そう指導しているらしい。採用側も近く住むことを、条件化しているところだってある。これが通勤費なのか長い労働時間のためなのか、それとも両方なのかはわからないけど。
アルバイトとなると、言わなくても交通費は絶対的な条件だろう。

雇う店側にとっても、同じ。東京は店舗を借りる費用、地代が圧倒的に高いはず。そして人件費に連動する社会保障費。ホワイトカラーエグゼンプションがかしましいけど、やはり政府はホワイトカラーという言葉を使わず、残業代なしの対象職種を増やす気みたいだ。
だけど残業代とか人件費よりも、土地の価格と社会保障費がどうにかなれば、たぶん雇用の環境はドンと変わるはず。正規雇用だけじゃなく、アルバイトだってね。

時給、給与ということではにけれども、厚生年金などに加入すれば、企業のコストはそれだけ増加する。将来、もらえるかどうか、たぶんほとんど帰ってこないものを支払うのはバカくさい。アルバイトでは週二十時間以上になるととか、いろいろ基準があるから、雇う側は法律上、社会保険へ加入しなくても大丈夫なように大勢を雇って、細切れで回していこうとする。非正規という雇用形態よりも、細切れにしか働けないといういびつさが一番問題じゃないだろうか。

時給を上げろと言う側も、滅ぶという側も、時給そのものしか対象にしてないけど、片手落ちだ。


フードコストとレイバーコストだけが注目される不思議

食の安全安心を心配する人は、材料費を気にした方がいい。こちらの記事には、材料費が30%だと書いてある。
ぼったくられないための「モノの原価」大辞典

いやぁ、私が知っているのとは、ずいぶん違う。食品業界で仕事する人から聞いたところによると、チェーン店でも10数%から60%以上のところもある。基本は、どんどん下げろ下げろというコストダウン方向だけど、チェーンによっても、また商品によっても違うらしい。

単純化して言えば、客を惹き付けるためのキャンペーンメニューなどは材料費が60%以上のものだってあるということだ。ずっと売ってるレギュラー商品は、たいがいその逆。
そしていつも、この材料費と人件費のことだけが注目される。

FLコスト比率

上のまとめの中では3チェーンのFLコストグラフも出ている。他にもFLコストがこれぐらいなのがセオリーみたいなことが出ている。

だけどそんなのは古い常識で[俺の]のように「原価をじゃぶじゃぶ使ってください」なんてところもある。



高級店にいた料理人を連れてくるのだから、人件費も安いわけがない。[俺の]は客が専有する面積と時間を小さくし、回転率を上げるというのがコスト構造のキモだ。おいしい料理を安く出します。だけどその代わり、立って食べてください。ゆったりゆっくりは出来ませんよという商売。
NEVERまとめのFLコスト比率じゃないけど、FLコストのセオリーがこうで、ここを低減させれば勝ち抜けると思って、とんでもない原価率で、とんでもないメニューをとんでもない人件費で出しているチェーンが増えている。とうぜん食材はとんでもないし、働く人にはあり得ないほどの効率を要求する。
そういう方向性の象徴がマクドナルドで、その結果が131店舗につながったと言っても、言い過ぎじゃないかも。


こういうことを考えても、人件費だけ取り上げて日本が滅びるとか店が潰れるなんていうのは、かなり偏った発想で、社会的にも目指さなきゃいけないのは、業界セオリーの打破で、イノベーションなんじゃない? イノベーションなら賞賛するけど、FLコストをどんどん下げれば利益が出るなんて、知恵のない、ただの算数だ。


イヤならやめればいい。奴隷じゃないんだからという意見も

LINEの執行役員が、「ファストフード世界同時アクション」に対してこんなことを言ってた。

 

確かにそりゃあそうだし、今では募集しても採用が厳しい会社は、時給が上がってる。

だけど雇う側が、声高にそんなことを言っちゃおしまいじゃない。自分の会社でなら、給料が不満ならヤメろ。時給が不満なら来なくていい。代わりはいくらでもいるって言ってるのと同じだからね。会社としてあり余る利益があるのに、経営陣がそういう言い方をすればパワハラだ。

そう思ってたら、少ないけど、案の定つっこみが入ってた。

 

LINE株式会社記事の編集のバイト」http://www.tnews.jp/entries/5806 「時給1,000円~、深夜:時給1,250円(22時~24時)、各種手当てあり、昇給あり」ですって!
とか。

 

悪くはないけど、LINEはそれほど「時給高い仕事に就き直せばいい」先でもないようです(笑)

 

探し続けること、逃げ続けることが大切かも 

否応なくグローバル化が進行してるんだから、どうしたってコストの低減はしょうがないこと。さまざまな自動化で、働く場所が少なくなるのも、たぶんしょうがない。

だけど利益の最大化しか考えていなくて、人を部品のように扱う経営者が増えて、それを当たり前じゃんという社会はどこかオカシイ。顧客も従業員も、できるだけ幸せになれるような仕組みを考えるのが当然で。


時給を上げろという要求は、まず低いところに捕まらないようにハマらないようにすることこそ重要なんじゃないんだろうか。あら、なんか執行役員の方と同じ、身も蓋もない結論になっちゃいましたけど(笑)

 

いや違うな。私は、逃げろという立場。DV男からは、逃げるのが先決。相手が改心するとか、私が変えるなんて思うのは禁物ね。それと同じニュアンス。 

 

今日のBGM-376【Moby - Extreme Ways 】

ボーンシリーズの主題歌