中田ヤスタカの歌詞には意味がない
先月の終わりだけど[関ジャム 完全燃SHOW]に中田ヤスタカさんが出演されてて、やっぱスゲエわ、この人と思いながら見てた。
その前週10月16日は、蔦谷好位置とヒャダインの出演で、特に蔦谷好位置さんのヒット曲の分析が面白かった。ヒャダインさんはいろんなところで語られてるから、それほど目新しくはなかった。
いきものがかり、ファレル・ウィリアムス、宇多田ヒカル、そしてなにより中田ヤスタカ氏への憧れと嫉妬混じりの見解はなかなか貴重というか見応えがあるというか、なんだろ。
とにかく翌週は、中田ヤスタカ氏がゲストだというので、絶対見なきゃと思ってた。
10月23日の関ジャムでは、中田ヤスタカが前週の疑問に答えるところから。
蔦谷好位置が「中田ヤスタカと同じシンセを買ってきて鳴らしても、同じ音が出ない」と語ったことに関しては、「僕の使い方は自己流なんです。ソフトを作った人が見たら間違ってる使い方。スピーカーから出た音が良ければそれでいい」みたいな風に答えてた。
すべてがこんな調子で、カッコイイ(笑)
なんか英語を勉強したことがないけど、ビジネス英会話もペラペラのビッチみたいな感じ。なんかちがう?(笑)
疑問に答えた後は、スタッフとの打ち合わせで出てきた一言をやってた。いろいろ書くより、いまのところまるごとの動画があった。詳しくはそちらを。
打ち合わせ中の一言の最後の方で、歌詞に関して。「歌は曲を聴いてもらうための手段」だと言ったという。
それは歌詞のことですかの問いに「歌詞もですけど、歌が入ってるという意味です」という補足。言い換えれば、きゃりーぱみゅぱみゅもPerfumeも、手段ということよね。歌うのがホットなキャラクターで手段で、その歌詞も手段。
僕はプロデューサーというより、クラブミュージックのDJなんですとおっしゃっていた。
話は変わって、先日ある催しでプロのジャズミュージシャンと隣になった。その人が最近アメリカに行ってきて、日本人は英語歌詞をネイティブのようには理解できないのに、いったい何を感動してるんでしょうねと話しかけてきた。
いやいや、JAZZの人が意味を求めちゃダメでしょ。感じなきゃダメですよ。アメリカ人だって、歌詞の意味なんてほとんど考えてないし、言葉に関する環境は人によって千差万別だから。
作詞した人もボーカルも聴いてる人に、なにか感じさせたり、感動させたり、させようとしてるだけ。みたいなことを返事して。
先日ね、テレビに中田ヤスタカさんが出てて「歌は曲を聴いてもらうための手段」「結果的にメッセージっぽくなるけど」「つけまつけるをどうメロディーに乗せると、みんな覚えてくれるかなと考える」みたいな話してましたよ。
歌詞なんて、意味じゃなくて、並びのグルーヴでしょう。JAZZなら歌はバイブレーションでもいいけど。
とそんなことをしゃべった。
なるほどねと返事が返ってきたけど、中田ヤスタカの名前を知らなかった(笑)
きっとネーベル平和賞を受賞したボブ・ディランだってメッセージそのもの以前に、歌詞として成立するかどうかのフィールを優先してるんじゃないだろうか。
日本の作詞家だって、意味ありげなことを書いてても、それほど考えてるはずがない。そんなことを初めて言ったのは、たぶん井上陽水かな。だけど、ずっとそうよ。心象風景はメッセージじゃなくて、ポエムだし。
中田ヤスタカさんは「聞いた人がそれ以上のことを考えるのが感動かな」と言っていた。そうそう、それよ。最高だわ。
「にんじゃりばんばん」とか「つけまつける」とか、意味あるわけじゃん(笑)
いま一番面白いわと思うのは、前回も出したヤバイTシャツ屋さん。こないだ渋谷の宇田川通りを歩いていたら、街頭スピーカーから「国税庁からのお知らせ」が流れてきて、なんだこりゃと見上げてたら、続けて「しゃっ!しゃっ!しゃ!しゃ! しゃっ!しゃっ!しゃ!しゃ!」というこの曲の意味のない歌詞が流れてきた。「しゃっ!しゃっ!しゃ!しゃ!」が頭にこびりついて、なんかトリップしそうに。
きっと「しゃっ!しゃっ!しゃ!しゃ! しゃっ!しゃっ!しゃ!しゃ!」の裏に、「税金いっぱい払う人がエライ!」というサブリミナルメッセージが入ってると思うな(笑)
今日のBGM-431【ヤバイTシャツ屋さん - あつまれ!パーティーピーポー】
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