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不透明なチカラですが、なにか?

テーマはいろいろ。というか絞れません。2013年7月以前は他のブログサービスからインポートしたので、リンクや画像等がなくなってるかもしれません。

人工知能は人間の仕事を奪うのか、それとも創出するのか

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Googleのプログラムが、ついに囲碁の世界でも勝利した。3度ヨーロッパチャンピオンに輝いたプロ棋士を打ち破ったと、あちこちで話題になっています。
WIREDの記事によると「多くの人がコンピューターが達人棋士に勝つにはあと10年は必要だろうと考えていた」そうです。

「囲碁の謎」を解いたグーグルの超知能は、人工知能の進化を10年早めた

 


どうしてそんなに早まったのか。それは前にも書いているディープラーニングという手法。



ディープラーニングは、ごくごく簡単に言えば勝手に学習する人工知能。私は専門家でも特別詳しいわけではないので、間違っているかもしれませんが、ざっくり書いてみると、現在人工知能と呼ばれているものの前身は、エキスパートシステムと言われていたと思う。

エキスパートシステムは日本では「専門家システム」と翻訳されたりして、あるジャンルの専門家の知識ノウハウを「こういう場合は、こうする」と細分化し、「もし◯◯ならば◯◯」と定式化して入力します。それを推論エンジンと呼ばれるプログラムが、定式を組み合わせて、課題に対する最適解を出すというもの。
しつこいですけど、専門的には間違っているかもしれません。エキスパートシステムに関する仕事はしたことがあるのですが、仕事が終わったとたんに詳しいことは、すっかり忘れました(笑)


でもたぶん、数年前まで人工知能は、このエキスパートシステムの考え方とそれほどの差はなかったのかも。勝手に学習するディープラーニングという手法が開発される以前は、そういうことなんだと思います。
人間が入力するということは、専門家がすべて言語化しなきゃいけないということ。言ってみれば、マニュアル化みたいなもの。例えば接客のプロが、そのノウハウをぜんぶ言葉に出来るかどうか。無意識な反射行動だったり、勘みたいなどうするのか。例えばファストフードが、人間レスでロボットがレジも厨房も運ぶこともやり、エキスパートシステム人工知能によってコントロールされたとしても、客は値段とのバランスで問題なしかもしれません。
でも高級な懐石料理店で、客が納得するかどうか。感情面を無視すると、完璧な接客と料理を作るということなら、それほど時間がかからないかもしれません。

 

いまやGoogleは、いやGoogleだけじゃないですけどドライバーレスカー、自動運転車の開発に取り組み、実用化が目前だといいます。
事故が起こる最大の原因は、人間のミスで「人間の精度で車道を走るのをやめれば、高速道路を走る車の量を今の2倍から3倍に増やせる」「高速道路の渋滞もなくせる」そうです。自動運転が可能になるということは、コンピュータにとって最も扱いづらい現実世界の状況を的確に捉える能力を獲得したということです。


センサー技術や画像解析技術など、現実世界をディープラーニングする前提となるものも完璧に出来ているということだから、他の分野でもかなり自動化できるんじゃないだろうか。

人工知能は、人類最悪にして最後の発明か? 」を書いたときには、「人工知能YouTubeのネコの動画でネコを学習させても、それはかなり偏ってる」と思ってたけど、自動で動き回れる、飛び回れるものに搭載して学習させれば、人間よりはるかに多様で数多くのネコを観察できてしまうでしょう。

 

 

ところで、というか、これが本題なんですけど、三村戦略パートナーズという会社の社長が、こんなことを書かれています。

AI=人工知能が人間の仕事を奪う、という議論の浅はかさ

おそらく、AIは「人間の仕事を奪う」のではなく「人間の仕事の質を変え、新たな仕事を創出していくもの」になるだろう。「人間にしかできないこと」は、今後あらゆる事業分野において、重要な競争軸になるに違いない。

 

じゃあ「人間にしかできないこと」ってなんだろう。人間にしかできないことって、あるんだろうか。

人間にしかできない繊細さにまで機械が追いつくのは、まだまだ時間がかかるだろうけど、それも価格や対応のスピード次第で程度の問題だ。Amazonのドローンによる配達が、通常の配送より1日以上早くなるなら、多少高くなって、ちょっと手間が増えたところでドローンを望む人が多いのでは、と思います。

 

対人サービス? 介護は人間じゃなきゃダメだろうか。人手不足でロボット化が少なくとも業界からは望まれていると思うけど。もちろん知能ではなく、ロボットの動きや感触がどれだけ人間に近づけられるかは、まだまだ課題だろうけど。


飲食? 上に書いてるように、高級な店なら痒いところに手が届くような至れり尽くせりのプロのサービスが望まれるだろうけど、ファストフードでは、安くなるなら人工知能を搭載したロボット店は、むしろ客が望む気がする。


医療? 風邪とかインフルエンザみたいな日常的な病気なら、人工知能による診断と「お薬出しておきます」の方がいいかも。コンビニにボックスが設置されたら、めちゃくちゃ利用されまくりになるかも。あと医者に見せるのが恥ずかしい場所の診断とかね。


風俗は? 接待に使われるようなところじゃないと人間はいなくなるかもね。


創作は? 例えば今の音楽は、サンプリング・リミックスみたいなもの。もう絶対的に新しいメロディやアレンジを生み出せないとして、100曲中何曲ヒットを出せるかの勝負なら、人工知能が圧倒的に有利そうだ。あとは誰が歌うかパフォーマンスするかというとこだけど、初音ミクはライブでも人気だ。

ファッションでも、多くのファストファッションが、ハイブランドのランウェイに出たばかりのものをマイルドにコピーして、いち早く店頭に揃えてる。人工知能によって、デザインから販売まで、人が介在せず、より安さと早さの追求に向かうのは間違いなさそうだ。


教育は? 教育効果というところなら、自主的に学ぶ生徒や学生には、すでには負けてるかも。でも勉強する動機は、まだまだ人間じゃないと作れないだろう。それから人間性とか社会性の教育ってところ。それは人間の教師でも多々問題はあるけどね(笑)

 

そんな風に考えてくると、仕事の質を変えるのは間違いなさそうだけど、仕事に必要とされる人数は減る一方な気がする。新たな仕事を創出するというのは、様々な新しいマシンのリースとかメンテナンスぐらいじゃないのと思えてくる。


仕事が奪われる一方になるかどうかは、相対的に高くなる金額をどれぐらいの人間が選択するかどうかというところ。

 

人工知能で機械化して人間レスで儲けたいという人たちが、膨大にいるのは間違いない。だから、どんどん人間の仕事は浸食される。たとえば決まりが明確で融通が利かない、定式化しやすい行政なんかは、すぐにだって人工知能に置き換えられるはず。だけど抵抗が大きいから、行政の機械化はなかなか進まない。民間では、安い店、安いサービスを提供しているところから、どんどん機械化の圧力が高まるはず。

そうではなく自分は、人工知能のサービスなんて受けたくない。相手は人間がいいと思う人が多ければ、なかなか進まない。私はクルマを運転するのが好きだし、最高の個室だと思ってる。だからどんなに魅力的な自動運転車が出てきたところで、買わないと思う。
ただ年食って、自分のセンサーや運動能力が落ちてきて不安になってきたら、どうだろうな。いや、その前に仕事が奪われたら、クルマなんて買えない。

 

そう考える人が多いから、こぞって人工知能を利用する側に回ろうとしてるんだよね。と、ビジネス界はいまここ。

 

今日のBGM-406【 Kraftwerk -The MAN-machine 】

Minimum Maximum

日本を含む世界各地のライヴ音源を集めた2枚組。ライヴ盤といえ、寸分の狂いもないスタジオテイクに客の歓声が入った実質的にベスト盤

 

Amazon KRAFTWERK - Minimum Maximum